メールでスキルアップ相談「そうだんくん」Q&A紹介

Q44. 材料力学について教えてください。
材料力学について市販のテキストで学習しています。微分方程式や積分を使わないと解けない演習問題が多くあります。WEBラーニングプラザの一部にもありましたが、マスターするには時間がかかりそうです。生産技術や機械設計の現場で、複雑な計算に遭遇する可能性はどのくらいあるのでしょうか。また、設計に関連するいろいろな分野の中で、材料力学はどのくらい重要な位置を占めているのでしょうか。

待機中の方より
A44.ご相談にお答えします。
材料力学を待機中の学習として行っているということでスキルアップを目指して頑張ってください。
私の独断ですが、材料力学を勉強するには断面定数・はりのたわみ等を計算するために積分等が必須になります。しかし、実際の設計の現場ではモデルを作成し1から材力計算を実施することはほとんどありません。
なぜならば材料力学で議論している問題はいずれも古典的モデルの解法で議論し尽くされた感があります。設計の現場では教科書等からモデルを持ってきて解かれた式に数値を代入して計算することがメインになります。かといって材料力学が無力で必要ないものという訳ではありません。微分・積分の詳細なところは一度解き方を確認しておくレベルで大丈夫だと考えます。
それよりも力学の基本としてベクトルの考え方を理解しておいてください。材料力学の範疇ではベクトルは既知のものとして議論しております。力の大きさと方向が分かっていないとそもそも答えが違ってきます。それと材料力学では最終的には材料強度と実際応力の比較計算になります。応力計算の方法を中心に勉強されるとスキルアップに繋がると考えます。
それでは頑張ってください。