振動工学を基礎から学べる参考書について

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メールでスキルアップ相談「そうだんくん」Q&A紹介

Q8. 振動工学を基礎から学べる参考書を教えてください。

現在、自動車の防振ゴム部品の設計開発部門で勤務しております。前職は自動車整備士として働いておりましたので自動車工学の知識は多少あるつもりでおりますが、振動工学の知識がないため参考書にて勉強するつもりでいるのですが、基礎の基礎から理解できそうな参考書等があれば紹介していただけないでしょうか? よろしくお願いいたします。

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化学系メーカー就業中の方より


A8.ご相談にお答えします。

前職では自動車用エンジン研究開発業務に従事しておりました。
専門分野は機械ですが研究開発業務ですので、設計と言う分野は専門外となりますが実務としての研究開発分野から見た設計者という観点からお話をさせていただければと存じます。
まず、スキルアップという事ですが、お仕事をしながらの自己啓発は大変ですが是非頑張っていただきたいと思います。
振動工学の勉強は、機械設計の基礎的な要素とそれをいかに応用するか幅広い観点での内容になろうかと思います。
まず、ご質問の参考書ですが、添付の資料のようなものがありそうです。
できれば、書店などで手にとって内容を確認してご自身にあった書物を選ぶのが重要かと思います。
勉強した内容が、お仕事に少しでも役立つと勉強のやりがいも出ますので少し長いスパンで勉強をしていってください。 今後の活躍を楽しみにしております。
振動工学に関する入門書の一例

1: 振動工学 - 振動の基礎から実用解析入門まで 藤田勝久 森北出版
振動の概念など、ほんとの基礎から丁寧にわかりやすく書いてあり、これから振動を学ぶ人から、振動解析をおこなおうと思っている設計者まで、幅広い方にお勧めだと思います。
2: 短期集中:振動論と制御理論 工学系の数学入門 吉田勝俊著 日本評論社
本のページ数は少なめですが、中身は濃い本だと思います。解説も重要な部分がしっかりと説明されていて、スムースに理解できると思います。中身は振動のみでなく制御という部分にまで入っていくことができ、振動、制御を学習するにはよい本だと思います。
3: 機械振動学 保坂寛 東京大学出版会
振動を扱う教科書としては仮定方法が解りやすく比較的入門としてはお勧めだと思います。基本的な1自由度系の線形振動をメインに扱っており、全編にわたって丁寧な記述がなされています。「ブランコの原理」や「ブーメランの原理」、「自転車はなぜ倒れないか」といった理解しやすいコラムがいくつも掲載されており、お薦めだと思います。
4: 振動工学 — 解析から設計まで 背戸一登・丸山晃市著
浅いだけの入門書と比べて、かなり深くつっこんでいますので、ある程度進まれた方の書として考えられた方が無難です。
5: 入門機械工学 森沢正旭著 槙書店


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