生産技術
生産技術とはどんな仕事?
生産技術とは、まさにモノづくりの技術。ごく単純に言えば、「良いものを早くたくさんつくる」ということになるかもしれませんが、生産する製品によって仕事内容は千差万別ですから、別の業界での経験があまり役立たないこともあるでしょう。大量生産のための技術と1点物の大型製品などでは使われる技術や、その汎用性も全く変わってきます。
さらに、ものづくりの現場において、90年代中盤から設計部門に3DCADが普及したのを受け、生産技術も大きく変化してきました。一般的に「製品コストの約8割は、設計の段階で決まる」と言われますが、デザインや機能、強度などのほかに、コストやユーザーニーズ、保守のしやすさ、廃棄やリサイクルのコストなどをあらかじめ設計条件に組み入れることでコストが安くなるような設計をするという、いわゆる「コンカレント・エンジニアリング」が、仕事内容の中に求められています。
こうした生産システムの構築には、やはり生産システムの構築経験があるエンジニアが必要とされます。コスト削減と高品質という、いわば矛盾した条件をクリアしなければならない現在の日本の製造業などでは、こうしたエンジニアのニーズがますます高くなると思われます。