メールでスキルアップ相談「そうだんくん」Q&A紹介

Q1. 機械プラント製図に関する資格取得のためには何をしたらいいでしょうか?
現在、リサイクル技術部に所属しております。CADの図面を書くこともありますので、今後の勉強のため機械プラント製図について、資格を取得できたらと考えているところです。何か良い参考書や勉強方法があれば教えてください。


機械メーカー就業中の方より
A1.ご相談にお答えします。
先ず、機械・プラント製図には二種類の技能検定試験があります。
- 機械・プラント製図(機械製図CAD作業)について
- 1級と2級の資格があります。
- 1級の試験内容
計算問題を含む実技試験問題および課題図(組立図)より、その中の指定された部品図を作成します。(試験時間 5時間) - 2級の試験内容
実技試験問題および課題図(組立図)より、その中の指定された部品図を作成します。(試験時間 4時間)
- 機械・プラント製図(プラント配管製図作業)について
- 1級と2級の資格があります。
- 1級の試験内容
指示された配置図、P&Iダイアグラム、配管計画図、機器外観図および配管部品表をもとに、指定された配管の配管組立図(平面図)を作成します。(試験時間 5時間) - 2級の試験内容
指定された配管の配管組立図、配管材料分類表および配管部品表をもとに、指定された配管のアイソメ図(等角図:尺度は問わない)および材料表を作成します。(試験時間 4時間)
- その他、CAD利用技術者試験制度についても参考に記します。
CAD利用試験は、CADを利用した知識・スキルを明確化し一定水準に達している受験者に対して評価認定をおこなうものです。試験はインターネットを利用した随時試験の基礎試験と、機械系・製造系の3次元CADの知識と技能を問う3次元試験、2次元系のCADシステムを利用技術と知識を問う筆記+実技の1級試験(建築、機械、トレースの3種類)等があります。- 3次元CAD利用技術者・・・主な進路は自動車・機械メーカーの設計もしくは設計補助
- CAD利用技術者1級試験(建築)・・・主な進路は住宅・設備メーカー、CADインストラクター
- CAD利用技術者1級試験(機械)・・・主な進路は機械設備メーカー、CADインストラクター
- CAD利用技術者1級試験(トレース)・・・建主な進路は築・土木・機械・アパレル・インテリアメーカー
- CAD利用技術者2級試験・・・主な進路はCADオペレーター、CADインストラクター
- CAD利用技術者基礎試験・・・主な進路はCADオペレーター
- 機械・プラント製図資格取得の為の『何か良い参考書や勉強方法の確認』について
- 部品図作成にあたり、製図法の基本を理解する事が大事と思います。製図基本は三角法(正面図、平面図、側面図)に準じて作図しますが、寸法、仕上げ記号、幾何記号、溶接記号、ハメアイ公差、寸法公差等を記入の他、材料の選定が必要になります。JIS機械製図、製図便覧、図表便覧、設計便覧等を参考本にする事をお勧めします。
- 組立図を見て、構造理解しましょう。
もし、多くのユニット組立図を見ることができれば、構造理解力アップの為に部品一点一点の形状や取り合い関係を確認します。また、可動する構造ユニットの場合はモーションを想定します。構造が理解できるようになれば、なぜこの様な構造形状になっているか、もっと簡単にできないか等 自分なりに、構造検討改善案を考えていければ想像が膨らみます。 - 組立図から部品図に展開します。何度も繰り返し能力アップを図ってください。
部品形状を立体感覚でとらえ、三角法にて部品図を作成します。できるだけ、原寸(縮尺1/1)で作図した方がプリントアウトして図面を見た時に部品の大きさ感覚がより理解できます。
図面はA1、A2、A3、A4に見やすく配置作図します。部品製作従事者等が間違いを起こさせないよう気配りが欲しいです。縮尺を上手に選定し作図しましょう。部品材料の選定(鉄、非鉄、樹脂、耐摩耗材、硬度材)、形状および寸法精度・公差条件より部品製作工作機械も決まります。
設計条件より決められる事項です。
ここまで理解できれば、設計技術者としてもかなり高度技術者といえます。 - 部品は、鉄板を切り出し溶接や曲げ加工をした鉄板構造部品、丸鋼やパイプから加工する軸形状部品、鋳物や鍛造部品等さまざまです。部品を見る機会があれば確認してください。
- 機械・プラント製図資格試験問題集を練習課題にします。時間内に作成できるよう集中して臨んでみてください。
- CAD利用技術者基礎試験・・・主な進路はCADオペレーター
以上、ご期待に添える内容で回答できておりましたでしょうか。
ご不明な点、また、新たな疑問点等ございましたらお気軽にお問い合わせください。